12歳差ながら家族ぐるみの付き合いがあり、試合中も仲の良さを伺わせる場面がたくさんありました。
東京オリンピックで、卓球のミックスダブルスに出場した水谷隼選手と伊藤美誠選手。
準々決勝では奇跡の逆転劇を見せ、更に決勝では中国のペアを破り、日本の卓球勢初となる金メダルを獲得しました。
息のあったプレーを見せていた2人ですが、それもそのはず、この2人は16年来の付き合いで、幼馴染みなのです。
水谷選手と伊藤選手の年齢差は12歳。
一回りも違う2人ですが、伊藤選手が幼少期の頃からの、とても長い付き合いがあるのです。
家族ぐるみの付き合い
水谷選手と伊藤選手は、どちらも静岡県磐田市出身です。
同じ小学校出身で、同じ卓球教室に通っていました。
また、2人が通っていた卓球教室は、水谷選手のお父さんがコーチをつとめているところです。
水谷隼選手はその卓球教室の一期生で、中学生のときに青森の学校に転校するまで所属していました。
一方、伊藤選手がその卓球教室に通いだしたのは4歳の時。
水谷選手と伊藤選手の年齢差は12歳あるので、当時水谷選手は16歳。
すでに卓球教室には所属していませんでした。
それでも仲良しなのは、家族ぐるみで仲が良いからです。
水谷選手は地元に帰省するたび、伊藤選手の家に行っていたのだとか。
このエピソードからも、実家同士が近いことが伺えますね。伊藤選手がまだ小さい頃、水谷選手におんぶされたりもしていたそうです。
それだけでなく、鬼ごっこやプロレスなど、アクティブな遊びも一緒にやってあげていたそうです。
面倒見が良いのは、この頃から変わらないのですね。
そんな伊藤選手は、あるインタビューで憧れの選手に水谷選手とあげていました。
おそらくこの頃から、すでに信頼関係はでき始めていたのでしょう。
伊藤選手と12歳も歳が離れている水谷選手は、2020年の東京オリンピックで4回連続出場していることになり、20歳くらいの頃からオリンピックに出ていました。
伊藤選手にしてみれば、「身近なお兄ちゃんがオリンピックで活躍している」ということになるのです。
仲良しエピソード
2020年の東京オリンピックでの試合中のこと。
試合の合間にタオルで汗を拭くシーンが流れました。
そのとき水谷選手と伊藤選手は、それぞれ先に行った方が相手のタオルを取ってあげていたのです。
即席で組んだペアや、信頼関係のできていないペアだったら、相手のタオルを取ってあげるなんて行為はできません。
今のご時世なら、尚更でしょう。
水谷選手と伊藤選手は、お互いにタオルを取ってあげるなど、試合中も仲睦まじい様子を見せていました。
試合の緊張感も、なんとなくほぐれるような気がしましたね。
ネット上でもこのときの2人のやり取りに対して、ほっこりしたといった声がたくさん上がっていました。
また、お互いに名前を呼び捨てで呼びあっています。
年上の水谷選手が伊藤選手のことを呼び捨てなのは分かる気がしますが、伊藤選手も呼び捨てにしているのは意外ですね。
キャリア云々よりも、2人の間にはお互いをリスペクトする気持ちが強いのでしょう。
水谷隼選手は、「お互いにアスリートとして対等に向き合いたい」として、名前で呼びあっていることを明かしています。
年齢は一回りも離れていますが、そんなことよりも「アスリートとして対等な関係」と考えている水谷選手は、とても素敵だと思いました。
水谷選手と伊藤選手が、本格的にミックスダブルスのペアを組んでから、東京オリンピックの時点で約2年ほどになります。
それぞれ違う選手とペアを組んだこともありましたが、試合をみていると、このペアは本当に息があっている感じがしたのではないでしょうか?
水谷選手は伊藤選手が持ち味を発揮しやすいように、ということを常に考えているそうです。
自分が目立つことより、パートナーがやりやすいようにと考えられるのは、さすがベテランですね。
伊藤選手も、「いつも自由にできている」といったことを語っていました。
ノーパン水谷伊藤美誠と一緒にハグしてご満悦の様子#Tokyo2020 pic.twitter.com/h1Evb9GN97
— Gaku (@gakusanrabraib) July 27, 2021
東京オリンピックの準々決勝、ファイナルで6対10と相手のマッチポイントという状況。
1点も与えることができず、ミスも許されないこの状況でも、水谷選手は焦らず前を向いていました。
力強い粘りのラリーを見せ、逆転勝利。
こういう場面での気持ちの強さは、たくさんの場数を踏んできたベテランならではと言えるでしょう。
伊藤選手も、「隼のおかげで勝てた」と話していました。
この勝利は、本当に奇跡的だなと思いました。
伊藤選手は水谷選手のことを『お互いにどんなことでも話せる仲』だといい、
水谷選手は伊藤選手のことを「後にも先にもこんな奇跡的な巡り合わせはない」と語っており、
まさに相思相愛という感じがしました。
まとめ
いかがでしたか?
日本の卓球勢初となる金メダルを獲得した、水谷隼選手と伊藤美誠選手のペア。
12歳差の幼馴染みで、プライベートでも仲が良い2人。
見てきてほっこりするようなエピソードも多く、今後の活躍も楽しみですね。