結論

早口言葉に関する漫才の中で、人種差別をほのめかす発言をしており、ネット上で批判の声が多くあがりました。


お笑いコンビ「金属バット」が披露したネタが、差別を助長していると話題になりました。

人種などに艦るす差別的なネタを巡って、ネット上などで大炎上したのです。

差別的な発言と言えば、お笑いコンビ「Aマッソ」が問題発言をしたとして批判が殺到し、所属事務所のワタナベエンターテインメントが謝罪しました。

「金属バット」は、その余波を受けたものと思われます。

批判を浴びている「金属バット」のお笑いネタは、どんなものなのでしょう?

プロフィール

金属バットはボケ担当が小林圭輔さんと、ツッコミ担当が友保隼平さんです。

2006年4月、堺市立工業高等学校の同級生だった2人が、大阪NSCに入学してコンビを結成しました。

デビュー後はbaseよしもとのオーディションライブや数多くのインディーズライブに出演し、2012年5月には初単独ライブも行うなど、精力的に活動を開始します。


2009年5月2日にはフジテレビの「マツケン・今ちゃん・オセロのGO!GO!サタ」でテレビ初出演し、ネタを披露しました。

2013年にはYouTubeで自主ラジオ、「金属バットのラジオバンダリー」の放送を開始。

2016年には東京での単独ライブも行いました。

M-1グランプリでは、2018年に初の準決勝進出を果たしています。

差別をネタに!?

「大坂なおみに必要なものは?」「漂白剤」などという発言から女性お笑いコンビ「Aマッソ」による、プロテニスプレイヤーの大坂なおみ選手に対する、差別とも取れるネタに批判が殺到しました。

その余波から、男性お笑いコンビの「金属バット」にも批判が殺到したのです。

問題のネタは2018年12月16日に新宿のルミネ theよしもとで行われた、「余韻」というイベントで披露したもの。

ボケの小林さんが架空の早口言葉を読み上げ、ツッコミの友保さんが合いの手を入れるという構成の漫才です。

問題はその後半に、人種差別ネタがポンポンと飛び出すところです。

「生麦を食べるのは人間にあらず。生米を食べるのは人間にあらず。生卵を食べるのは日本人特有の文化だ。すなわち日本人は人間にあらず。イエローモンキーなのである」という調子で漫才は続いていきます。

ネタの最後に、「キレイな早口言葉言おか。キレイなみんな幸せになる早口言葉。黒人、白人、黄色人種、みんな合わせて地球人」と小林さんが発言。

すると友保さんが「いいねえ。黒人も白人も黄色人種もね、差別なく地球っていう一つの星に住んでいるから(中略)山田くん、ちょっとコバちゃんに座布団40キロ持ってきて。黒人に運ばせてよ」と発言。

そこで小林さんが「なんで黒人に運ばすの。なんで黒人に運ばすのよ、お前。黒人が触ったもの座れるか」と叫び、友保さんが「おい、ポンポン!」と突っ込んで終わります。

このネタに対して、人種差別への痛烈な風刺だと金属バットを擁護する意見もありますが、多くは人種差別ネタを批判するコメントが相次ぎネットを賑わせました。

金属バットは2012年にも、双子のマナカナを「見分けがつかない」などと茶化す形で、エイズに対する差別発言をしています。

この時もネット上では、「聞くに耐えない最悪のコント」「お笑いの命である品性に欠けている」などと批判が殺到しました。

中には「金属バットより笑っている観客のほうが問題だ」という声も上がっており、コンビに対する批判が後をたたず、一時は大炎上するという騒ぎになりました。

お笑いは誰もが楽しく、笑えるものでなければならないと思います。

笑いの向こう側で傷つく人が出てしまっては、いけないのではないでしょうか?

まとめ

金属バットはM-1グランプリの準決勝にも進出するほど、実力のあるお笑いコンビです。

しかし差別的なネタに対しては、ネット上で批判の声も多く上がっています。

「黒人の触ったもの座れるか」という人種差別のネタには、「聞くに耐えない」と批判が相次ぎました。

女性お笑いコンビ「Aマッソ」が、大坂選手の肌の色に言及したネタを披露したこともありました。

この時はイギリスのメディアBBCがAマッソの差別発言を報じ、所属事務所のワタナベエンターテインメントが謝罪する事態にまで発展しました。

Aマッソの加納愛子さんも「笑いと履き違えた、最低な発言であったと今更ながら後悔しています」と謝罪し、相方の村上愛さんも「勘違いしていました。考えればわかるはずなのに多くの人を傷つける発言をしてしまいました」と謝罪しています。

金属バットの問題は、このAマッソの騒動の余波を受けたものと思われますが、それでも「黒人の触ったもの座れるか」は問題発言には変わりありません。

そんな中、最近になって金属バットの2人は4月9日に『アメトーーク! 』に出演しました。

コロナ騒動のためか、最近暇になったという小林圭輔さんはネットフリックスの動画を楽しんでいるそうです。

また「尊敬する先輩は?」との質問に、友保隼平さんは即座に「お母さん」と答え、小林圭輔さんは、「新喜劇の安尾信乃助さん」と答えるなど楽しい話をしていました。

差別発言と問題視される金属バットのお2人は、本当は差別とは関係ない楽しいお笑いコンビなのかも知れませんね。