結論

実際に学校の英語の授業で教材として使われたり、出川イングリッシュの本も出版されるほど、影響があるようです。

今回の話題は、外国人とのコミュニケーションに英語の文法なんていらない。

「ハートで話すだけで、ある程度のコミュニケーションをとることができる」といった内容です。

これを「出川イングリッシュ」と言い、ネット上で話題になっていきました。

ちなみに、出川哲朗さんはほとんど英語が話せません。

話題になったきっかけ

この「出川イングリッシュ」が話題になるきっかけは、『世界の果てまでイッテQ』と言う番組の

「出川哲朗のはじめてのおつかい」というコーナーです。

欧米など、英語圏の各都市に単身で乗り込んだ出川さんが、

通行人に声をかけてヒントを聞き出しながら、様々なミッションをこなしていくという企画です。

しかし、肝心の出川さんが話す英語は独自性といっても壊滅的で、放送第1回から話題と爆笑をかっさらうことになりました。

しかし、拙い英語ながらも声をかけると必ず人が立ち止まって、出川さんの訴えを一生懸命に分かってあげようとしてくれる外国人。

そして、理解してもらえることに時間はかかりますが、出川さんの言いたいことが伝わり、目的の場所へ行くことができるのです。

これはまさに、驚異のコミュニケーション能力と言うべきでしょう。

正しい英語が喋れなくても、全く怖気づくことのない出川さんの姿勢は高く評価され、

この時のVTRを教材として使用している学校もあるそうです。

かねてから「日本人の勉強する英語は難しい」と英語圏の人達から言われてきましたが、それを出川さんが証明することになったのです。

しかも、「出川イングリッシュ」の本まで出版されるまでになりました。

『イッテQ!エブリディ出川語録』というタイトルで、ぜひチェックしてみましょう。

多用される言葉

出川さんは、英語が堪能というわけではありません。

また、「出川イングリッシュ」はボキャブラリーとしても数少ない言語を、

楽しみながらひたすら話し続け、ボディーランゲージも駆使するといったものです。

多用される言葉は、『自分』を意味する「My」、

『たくさん』を意味する「メニメニ(many)」、

『近い』を意味する「ニアニア(near)」、

『とても』を意味する「ベリベリ(very)」、

疑問を意味する「ホワァッツ(what`s?)」、

『言え』を意味する「セイセイセイ(say)」です。


「出川イングリッシュ」では、この頻出される言葉を中心に単語を付け加えていくだけです。

しかも、文法はメチャクチャで構いません。

一番大事なのは、「ハートで話す」こと。

出川さん自身も、それが重要だと話しています。

文例は次の通りです。

・次の駅で下車します。➡マイマイじゃあネクストでドン。
・アヒル➡ガーガーバード
・私は知っている。➡アイノウマイ、マイアイノウ。
・空母➡スカイママ
・ダチョウ➡ロングフェイスビッグバード
・トイレがしたい➡ヒューマンアウトウォーター

いかがでしたか?

確かに「ハート」で話している感じがしますし、ずっと聞いていればそれっぽく聞こえてくるような気もします。

この「出川イングリッシュ」の特徴を押さえたところで、次にいくつかのエピソードをご紹介します。

「出川イングリッシュ」の成果

「出川イングリッシュ」が初めて披露されたのは、ニューヨークでした。

最初のミッションは、国際連合本部で限定お土産を買うこと。

出川さんは、国連(United Nations)のことを「ワールドホームセンター」と現地の人に場所を尋ねますが、もちろんまったく通じません。

その後言い方を変え、「カントリーメニメニ。ドゥユーノーメニー?」と聞きますが、これも通じません。

最終手段として、旅の相棒で帰国子女の河北麻友子さんが正しい単語を教えますが、出川さんは「ユナイテッドティステイション」と言い間違えます。

しかし現地の人が察してくれ、場所を教えてくれて「地下鉄で行くと良い」と教えてくれます。

出川さんはさらに「ニヤ ステイション ネイム セイセイセイ!」と言い、これが通じて見事国連に到着し、ミッションをクリアします。

その時の番組MCを務める内村光良さんは、「そんなんで通じるの?」と大笑いしながら褒めていました。

次なる舞台はロンドンで、ミッションは「大英博物館をリポートし、大人気のアヒルを購入せよ」というものです。


大英博物館は英語で「The British Museum」ですが、出川さんは「ドゥーユーノー イングランド オールド アウトレットセンター?」という英語で質問します。

博物館には古いものがあることから、それが中古品、つまりアウトレットと変換したようです。

もちろんそれでは通じなかったので、今度は「イングランドヒストリーホール」と質問し、「ミュージアム」という単語をゲットします。

その後、お土産を買うためにアヒルをキーワードに出そうとしますが、アヒルの単語が分からず、

「ドゥーユーノー ガーガーバード?」と聞きます。

「ガーガーチキン」「ミッキーマウスはマウス、ドナルドダックはホワッツ?」と次々に聞くなどして、

アヒルがダックだと気づき、お土産売り場に到着できました。

やはり、その時もなぜ通じたのか不思議なくらいでした。

続いてはワシントンで、「国立航空宇宙博物館に行って宇宙食を食べる」というミッションです。

しかし、出川さんは宇宙を「earth」と勘違いし、「ドゥユーノー アースフード?」と聞きますが通じません。

earthが違うのではと思い、違う角度から攻めようとする出川さん。

「earth」について自身で気が付いた時は、見ている誰もが「space」を期待したことでしょう。

しかしなんと、ここで宇宙人E.T.を持ち出します。

そして、「ドゥーユーノー E.T.?」と切り出しながら、映画『E.T.』のテーマソングを歌い、

「ユーヒューマン、マイヒューマン。E.T.はホワッツマン?」と質問します。

エイリアンを聞き出すと、「エイリアンステイホウェア?」と聞き、「アウトオブスペース」宇宙がスペースだと引き出します。

そこで、「ドゥーユーノースペースフード?」と聞くことができ、見事場所を突き止めクリアとなりました。

関連する単語から、芋づる式に正解にたどり着くのも一つの手なのかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか?

文法がメチャクチャで、ボキャブラリーが少なくても通じるかもしれないことに、何か勇気づけられたのではないでしょうか?

「出川イングリッシュ」が学校の授業で取り入れられている理由も、なんとなく分かる気がしますね。

苦手意識を持たない、恥ずかしがらない。

「出川イングリッシュ」は、日本の英語教育に革命をもたらすかもしれません。

是非この動画を見た方も、明日から「出川イングリッシュ」を実践してはいかがでしょうか?