2月から欧州やアメリカなどで活動しており、3月15日に微熱が出て保健所に相談した後、17日に陽性反応が出ましたが具体的な感染経路は不明のままです。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長が検査をした結果、陽性であることが3月17日に明らかになりました。
田嶋会長の容体もさることながら、感染の原因や経路も気になるところです。
また、田嶋会長がコロナウイルスに感染したことで、サッカー協会に及ぶ影響についても調べてみました。
プロフィール
田嶋幸三会長は1957年11月21日生まれの、熊本県天草郡出身です。
しかし幼少期から、東京都世田谷区で育ちました。
世田谷区立用賀中学校3年時には関東大会で優勝し、浦和高校に越境入学後も3年時にキャプテンとして高校選手権で優勝するなど、サッカーに打ち込んだ青春時代を過ごしました。
教員になるために進学した筑波大学時代には、当時は日本代表の監督だった下村幸男さんの目に留まり、日本代表に選出されます。
日本代表の国際マッチでは7試合に出場し、1得点を挙げています。
【コメント】
JFA田嶋会長が感染の経過報告…FIFA会長には東京五輪「予定通り開催」の意向示すhttps://t.co/dPy98WGVcW■編集部より
「17日に新型コロナウイルス感染が確認された田嶋幸三会長が、自身の状態やFIFAのインファンティーノ会長からお見舞いの電話があったことを報告しました」 pic.twitter.com/oZFBOHIxfz— サッカーキング (@SoccerKingJP) March 20, 2020
大学を卒業した後は、日本サッカーリーグの古河電気工業サッカー部(現ジェフユナイテッド千葉)に所属します。
JSL1982年シーズンを最後に選手を引退し、その後は西ドイツに留学してサッカー指導者としての道を歩み始めます。
立教大学講師や助教授として、同大学のサッカー部コーチに就任。
その後は筑波大学客員教授として、S級指導者養成にかかわります。
その一方、日本サッカー協会強化委員会委員、副委員長、指導委員会委員、技術委員会副委員長と強化担当ポストを歴任し、1999年にはU-15日本代表監督に就任します。
2015年12月1日に始まったJFA初の選挙により、会長就任となりました。
コロナウイルスに感染!原因や経路は…?
田嶋会長は2020年2月28日に、北アイルランドのベルファストに向けて成田を出発しました。
翌29日には、国際サッカー協議会の年次総会に出席。
その後はオランダに渡り、3月2日に欧州サッカー連盟の理事会で、2023年FIFW杯招致のプレゼンテーションを行い、3日の欧州サッカー連盟の総会に出席しています。
3月5日には渡米し、「She Believes Cup」なでしこジャパンの試合を視察後、6日にニューヨークでダブル杯招致プレゼンテーションを行うなど、多忙なスケジュールをこなしていました。
8日に帰国した後はJFAで理事会のための準備を行い、会議にも出席していました。
サッカータイム | 日本サッカー協会 田嶋会長の新型コロナウイルス感染を受け、JFAハウス館内の消毒作業を行うことを発表 – https://t.co/ctNLFynZm7 pic.twitter.com/9klec1iqZ5
— サカナビ (@NaviSoccer) March 18, 2020
症状が現れたのは15日で、まず微熱に見舞われました。
翌16日、文京区の保健所に相談して検査を受けたところ、17日午後に陽性反応が出たということです。
その日、田嶋会長は予定していたJリーグ理事会後の記者会見を急遽延期とし、「みなさんの健康と安全を最優先に考えて、本日この場での記者会見を取りやめて後ほどウェブを通じての記者会見に返納させていただきます」と発表。
田嶋会長は、「多少熱があり、検査したところ肺炎の症状もあるようですが、元気です。今後は文京区の保健所、医師の指示に従い治療に専念していきます」とコメントしています。
また、「この疾病と向き合うことで新型コロナウイルスに対する偏見をなくすことなどに貢献できればと思います」とも語っていました。
出席した総会ではその後、新型コロナウイルスの感染が明らかとなった、セルビアやスイスのサッカー協会の会長と同席しましたが、それが感染の原因かどうかは定かではないようです。
まとめ
日本サッカー協会はこのことを受けて、今後保健所の指導を受けて消毒作業など、必要な処置を行うとしています。
田嶋会長が出席した3月14日の理事会における、出席者の行動履歴の確認と健康状態の経過観察も行うということです。
また、サッカー協会のすべての役員と職員についても健康観察を行い、同時に「JFAハウス」に入っている各連盟や企業の役員や職員の健康観察も行うとしています。
その上で保健所などの指導に基づき、JFAハウスの閉館や事務局の閉鎖なども考えているようです。
また、ラグビーのW杯日本大会組織委員会の会議に出席し、田嶋会長と同席した埼玉県の副知事も出勤自粛を決めたとこのこと。
今のところ感染者は田嶋会長1人のようですが、日本のスポーツ界の要人が新型コロナウイルスに感染したということで、スポーツ界への衝撃は大きいようです。
今や世界中に広がり、11日にはWHOがパンデミックを宣言した新型コロナウイルスですが、近づいた東京オリンピックが無事開催できるように、1日も早い終息が望まれます。