結論

ヨットでの太平洋横断中に足の骨折に見舞われたり、ヨットが燃える一歩手前の事態が発生したりする中、無事に往復での横断を成功させました。

コメンテーターなどとして活躍する辛坊治郎さんが、ヨットでの太平洋横断に成功しました。

辛坊治郎さんは過去にも一度、ヨットでの太平洋横断に挑戦していますが、達成することはできませんでした。

その時には、まさに命がけの状態となりましたが、今回再チャレンジし、見事成功させたのでした。

辛坊治郎さんの太平洋横断には、一体どんなエピソードがあるのでしょうか?

ヨットでの太平洋往復

辛坊治郎さんは、2021年4月9日に日本を出発し、日本時間の同年6月17日にアメリカのサンディエゴに到着。

その日のうちに、復路もヨットで帰国することを表明。

わずか5日で日本に向けて出発しました。

そして8月24日、無事日本に到着しています。

辛坊治郎さんが無事にサンディエゴ、そして日本に着くことができたのは、数々の奇跡が重なっていたと言っても過言ではありません。

実際、彼は成功したあとのインタビューで、「生きて帰れたのは奇跡だった」と語っていました。

サンディエゴに着くまで約70日、サンディエゴから日本に着くまで約60日、

その間はずっと海の上にいることになりますが、海の上では何が起こるか分かりません。


辛坊治郎さんがハーバーにヨットを停めるために、一度エンジンを止めた時のこと。

ヨットを停めた場所を移動するためにもう一度エンジンをかけようとしたところ、かからなかったことがありました。

ヨットが動かなければ、どうすることもできません。

そのまま海の上を漂流する、ということも有り得たのです。

このことから辛坊治郎さんは、「偶然到着することができた」とも言っていました。

自分自身の怖さ

ヨットで長旅をする時、一番怖いことは何だと思いますか?

食料がなくなること、ヨットが壊れること、方角が分からなくなること。

色々浮かんでくると思いますが、辛坊治郎さんは「一番怖かったのは自分自身」とコメントしています。

今回、辛坊治郎さんが挑戦した太平洋横断の旅は、日本からアメリカのサンディエゴまで。

この場合、赤道付近を進んでいくルートになります。

この付近は、辛坊治郎さんが海の上にいた時は厳しい暑さが続く時期でした。

そんな時、海に飛び込みたくなったそうです。

この時海ということで、皆さんは海水浴のような感じを想像するかもしれませんが、そんなものと同じように考えてはいけません。

辛坊治郎さんは、常に太平洋のど真ん中にいる状態です。

普段私たちが海水浴で泳ぐ浅瀬の海とは、シチュエーションが全く違います。

海の深さも、海水浴場付近の海とは比べ物になりません。

そんな太平洋のど真ん中で、ひとたび海に飛び込めば、命を落とす危険すらあります。

昼間起きている間は頭がきっちり回っているため、さすがに飛び込むようなことはありませんが、怖いのは夜です。

たまたま目を覚まして寝ぼけている時は、頭が昼間ほどしっかり回っていません。

そんな時に暑さを感じて、そこに海がある場合、思わず飛び込んでしまう恐れがあるのです。

辛坊治郎さんも寝ぼけている時は何をするか分からないので、「自分自身が一番怖い」と言っていました。

極限の状態になると、自分でも信じられないような行動をすることがある、

という話を聞いたことがありますが、辛坊治郎さんもそういう体験をしたのかもしれません。

海の上のハプニング

なんと辛坊治郎さんは、太平洋横断中に足を骨折したそうです。

ヨットの上が暑くて、裸足でデッキの上を動き回っていたという辛坊治郎さん。

その時、デッキの上にあったブロックに思いっきり足をぶつけて骨折してしまったのです。

海の上には、当然ながら病院なんてありません。

しかし辛坊治郎さん曰く、「いつの間にか治っていた」とのこと。

人間の細胞の自然治癒の力、そして生命力のすごさを感じますね。

このほか、九死に一生を得るような体験もしたそうです。

あるとき、ヨットから変な音がすることに気づいた辛坊治郎さん。

ヨットからの『音』と『臭い』は、良くないことが起こる前兆なのだとか。

音の原因を調べたところ、バッテリーだということが判明。

バッテリーがケースの中で、右往左往してガタガタいっていたそうです。

万が一ショートしたら火事になりますし、バッテリーの横には燃料満載の軽油缶が置いてありました。

燃料に引火してしまったら、どうなるかは想像に難くありません。

結果的には無事に到着したわけですから、燃料に引火することなく対処することができたので一安心ですね。

遭難を経験

辛坊治郎さんがヨットでの太平洋横断に挑戦するのは、今回が2回目。

1回目は2013年に行われたのですが、そのときは宮城県沖で失敗してしまいました。

この時なんと、辛坊治郎さんのヨットは遭難してしまったのです。

遭難して沈没するヨットから救命イカダで脱出し、海上自衛隊に救出されたそうです。

まさに危機一髪ですね。

そのまま流されてしまうかもしれないし、波が高ければどうなるかも分かりません。

最悪の場合、何日も救命イカダで海の上を漂流することになります。

海上自衛隊に見つけてもらえなかったらと思うと、本当にゾッとします。

そういう体験をしていると、二度と海に出たくないと思ってしまいそうですが、辛坊治郎さんは再チャレンジをしました。

そのため、「着くまでに8年かかった。この8年は、ずっと漂流してた気持ちだった」と言っていました。

今回、無事に成功できて本当に良かったです。

まとめ

辛坊治郎さんの太平洋横断エピソードを紹介しました。

辛坊治郎さんの太平洋横断チャレンジは2回目で、今回は『往復』での太平洋横断に成功しました。

日本を出発してから4ヶ月以上経ち、また日本に戻って来ることができた辛坊治郎さん。


過去にヨットで遭難したこともある辛坊治郎さんですが、今回は遭難することもなく、本当に良かったです。

しばらくはゆっくり休み、また色々なことにチャレンジしてほしいと思います。おつかれ様でした!