結論

ボクシングを始める前から何度も逮捕されたことがあり、リング外でも相手ボクサーとトラブルになったり、一般人と衝突したりと話題が絶えませんでした。

2022年4月末、元ボクシング世界チャンピオンのマイク・タイソンさんが、飛行機の機内で乗客を殴ったと報じられました。

マイク・タイソンさんはアメリカ出身で、身長178cmと小柄ながらヘビー級の世界チャンピオンに輝きました。

2018年にはカリフォルニアにて大麻農園(通称:タイソン農園)を開き、引退してから10年以上経った現在もメディアで名が挙がることが多いマイク・タイソンさん。

そんな彼に殴られた被害者側が弁護士を雇ったことが分かり、裁判を起こすのではないかと言われています。

幼少期は幾度も逮捕され、プロとして活躍中や引退した後も喧嘩や暴力事件で収監されたマイク・タイソンさんは、リング内に留まらずリング外でも大暴れしていたようです。

お騒がせボクサーのリング外ファイト

マイク・タイソンさんの人生は波乱に満ちています。

2歳の時、父親は家族を捨てて家を出ていき、母親が1人でマイク・タイソンさんら子供たちを育てます。

スラムで過ごし、生活はどんどん荒んでいきました。

いじめ、喧嘩、強盗や売人の手伝いなど悪行を重ね、12歳になった頃には40回を超える逮捕歴を持ちます。

ついに少年院に収監された彼は、教官にボクシングで負けたことで教えを受け、才能を見出されました。

18歳でプロデビューするといきなり11連勝を飾り、その2年後には世界ヘビー級のタイトルを獲得。

しかしこの頃からリング外での暴行、喧嘩のエピソードが増えていきました。

1988年、ミッチ・グリーンさんと喧嘩をして右手を骨折。

リング内で戦った相手とのリアルファイトは大きな話題となり、ミッチ・グリーンさんは顔を5針縫う大怪我を負いました。

更に当時別居中だった妻と離婚した際、名誉毀損で訴えられ、多額の慰謝料を支払うことになります。

1991年には婦女暴行事件を起こし、有罪判決を言い渡され、約3年間服役をすることに。

致命的なブランクによって現役は絶望かと思われましたが、何と王座に返り咲きます。

しかしすぐに奪い返され、試合でも相手の両耳を噛みちぎったことでライセンスの1年間停止と罰金という処分を受けました。

その他にも薬物犯罪、暴行事件、器物損壊と2005年に引退するまで数多くの犯罪や犯罪未遂事件を起こし続けていました。

3年間の服役後はかつての精彩を欠き、試合が思うようにいかなくなるにつれ、事件を繰り返し起こしていきます。

そして、引退後も新たな事件が報道されることは止まらず、暴れ続けています。

引退後も止まらぬパンチ

引退してからも、マイク・タイソンさんは何度か大きな事件を起こしています。

引退した次の年、2006年にはパトカーと衝突しかけた際に薬物所持罪、薬物の影響がある運転をした罪で逮捕されています。

薬物所持は再犯であり、薬物中毒であることも認めました。

無罪を主張していたものの、禁錮1日と執行猶予3年の判決が出てしまいます。

結局薬物中毒は2019年まで治らず、ずっと苦しんでいたそうです。

そして、2009年にカメラマンに暴行をした疑いで民事訴訟を起こされています。

ロサンゼルス空港にて、妻と幼い子供と共にいたところ、カメラマンともみあいになったそうです。

カメラマンはその後、額の傷の治療により病院に行き、マイク・タイソンさんは空港で逮捕されたものの、証拠不十分ですぐに釈放されています。


「殴られて脳や脊椎を損傷した。額を5針縫った」

とカメラマンは主張していましたが、マイク・タイソンは次のような声明文を出しています。

「しつこく迫るカメラマンを空港の職員が抑えようとしていたが、従わず追いかけた。結果ベビーカーに衝突していた」

結果やはり証拠不十分のため、不起訴処分となりました。カメラマンの大怪我をしたという主張も、認められませんでした。

本当にマイク・タイソンさんが殴ったのならば、損傷はこれだけでは済まなかっただろうとも言われています。

それ以降、10年以上にわたって新たな事件の報道は無く、マイク・タイソンさんも漸く拳をおさめ、家族と共に穏やかに過ごしていると思われていました。

マイク・タイソンさんの名が再び報道されたのは、2022年4月21日のことです。

アメリカのサンフランシスコからフロリダへ離陸する飛行機の中で、乗客を殴ったと報じられたのです。

被害者の男性には薬物所持や窃盗罪など、多くの犯罪歴があったことも判明しており、裁判に発展した際の判決がどうなるのかが話題になっています。

マイク・タイソンさんから暴行を受けた男性は、メルビンさんと言うそうです。

彼はマイク・タイソンさんのファンで、飛行機内にいた彼を見てとても興奮しており、背後から会話をしにいきました。

最初は普通に会話していたものの、泥酔していた被害者は次第に興奮を抑えきれなくなり、ついにはまだ中身が入っていたペットボトルをマイク・タイソンさんに投げつけたそうです。

この行為については、被害者自身はやっていないと否定しているものの、マイク・タイソンさんは我慢の限界に達したきっかけだと語っています。

マイク・タイソンさんは後ろの席にいた被害者に対し、振り返って顔を何度か殴りました。

被害者側の弁護士は

「過度な攻撃だった。もっとふさわしい行動があったはず」と語っています。

機内で乗り合わせていた情報提供者は、マイク・タイソンさんが暴行を行った証拠である映像を提出。

そこにはマイク・タイソンさんが殴りかかる場面と、顔に血が付いている被害者の姿が映し出されていました。

航空機が離陸前だったため、マイク・タイソンさんは航空機を降り、翌日別の航空機で移動し、大麻のイベントに参加しました。

被害者は軽傷だったものの、サンフランシスコ市警の取り調べは拒否し、刑事告発はしないと主張したそうです。

この事件が世間に知れ渡ったことで被害者は身体よりも心にショックを受け、カウンセラーを雇っているとのこと。

世間では、暴行事件を今までに複数回起こしているマイク・タイソンさんとはいえ、

「何も無いのに一般人を殴るのはあり得ない」という評価が多いです。

かつてプロボクサーだった彼が理由もなく人を殴ることは現実的ではないようです。

いくら我慢の限界だったとしても、殴ってしまったことは勿論いけないことですが、擁護する声は多数挙がっています。

事件翌日に参加したイベントでは、ファンとの撮影を快く了承するなど、落ち着いた様子を見せていました。

また、SNSに現役時代の練習映像を投稿しており、これには応援メッセージが寄せられています。

「まさに最恐」「馬鹿な乗客は自分の愚かさに気づいたね」

「飛行機ではナイスファイトだったよ」

などと、ファンからは好評なようです。

やはり泥酔し、しつこく絡んでいた被害者の態度を快く思わない人が多数でした。

まとめ

現役を退いて15年以上が経った今、マイク・タイソンさんは56歳となっています。

しかし、鋭いパンチと好戦的な性格は相変わらずのようで、今回また世間を沸かせることとなりました。

この事件はどちらが悪いのか、世間の意見が分かれています。

しかしどちらにも悪いところがあるのは事実で、今後の事件の行方が気になるところですね。

かつて双極性障害やアルコール依存症だったことも告白しているマイク・タイソンさん。

これだけ多くの事件を起こしているにもかかわらず、未だ多くのファンがいるということは、それだけ魅力的でパワフルな人物なのは確かです。

コメディアンやインフルエンサーとしても活動しており、彼が世間に与える影響はまだまだ大きそうです。