結論

ストッキングにハサミを入れて破いていくというゲームのネタに対し、「性暴力を想起させる」という声が上がりました。

2020年3月8日に開催された『R-1ぐらんぷり2020』で、お笑いコンビ「マヂカルラブリー」の野田クリスタルさんが見事に優勝を果たしました。

しかし、そこで彼が披露したストッキングネタが、物議を醸しているようです。

前年のM-1グランプリでは、ミルクボーイやぺこぱさんたちが活躍して、「人を傷つけないで笑いを取る」という優しい心が一つのキーワードとなっていました。

しかしR-1で、真逆の方向なったことを悲しむ声も広がっています。

R-1チャンピオンのネタについて、詳しく見ていきましょう。

プロフィール

生年月日:1986年11月28日
出身地:神奈川県横浜市

高校在学中に同級生と「セールスコント」というお笑いコンビを結成し、「学校へ行こう!」のお笑いインターハイで優勝するなどして活躍。

その後、インターネットで知り合った相方と「役満」を結成し、2004年のM-1に3回戦まで進出。


東京吉本の所属となりましたが、相方の「先生になりたい」という一言で解散となります。

以後、「アンビシャス」という名前で再びコンビを結成しますが、2ヶ月後にまたもや解散。

現在のマヂカルラブリーを結成するまでの間は、ピン芸人として活動してきました。

いくつかのコンビを結成してきた過程でコントや漫才、ピン芸人など、様々なスタイルでの活動を経験しています。

R-1優勝!

2020年3月8日に、ピン芸の日本一を決める「R-1ぐらんぷり2020」の決勝が行われました。

新型コロナウイルス感染防止のため、無観客で行われた大会でしたが2,532人がエントリーし、内12人が決勝に進みました。

その結果、マヂカルラブリーの野田クリスタルさんが優勝し、賞金500万円を手に入れました。

優勝が決まると「やった、やった、やったー」と喜びの声をあげ、無観客が有利な状態に導いたことを語っていました。

彼は以前にも観客のいないところでネタを披露する番組を経験しており、「無観客の方がやりやすいかなと感じていました」とコメントしています。


野田さんはR-1の決勝で、自らプログラムしたゲームにツッコミを入れるというネタを披露しましたが、本番で使用した自作ゲームは制作に1ヶ月もかかったそうです。

元々は実際に遊べるゲームとして作ったのですが、R-1用に作り変えるのにさらに1ヶ月かかったとのこと。

ゲームをネタとするお笑いは今までなかったということで、その斬新さが話題になりました。

また野田さんはR-1で優勝したことで、「今までなかったような仕事が入るようになりました」と語っています。

「ゲームを作ってくれ」「大学生相手にプログラミング講座をしてくれ」などという仕事も舞い込み、当分は笑いが止まらない状態のようです。

ストッキングのネタが物議

しかし、同大会のファイナルステージで見せたストッキングネタが、物議を醸しました。

「女性のストッキングをハサミで切る」というもので、ストッキング姿の女性にハサミが入れられていきます。

全てを破るのに苦悶していた野田さんは、女性がストッキングを新しいものに変えるシーンで「回復しやがる」と発言。

オチは股の部分にハサミが入ると、課金が要求されるというものでした。

審査員が大受けする中で優勝が決まったものですが、ネットではそれを疑問視する声も上がりました。

ゲームの中で女性を敵と見なし、次々とハサミを入れてストッキングを破っていく様子に、「性暴力を想起させるのでは?」という声が上がったのです。

性暴力とまではいかないまでも、女性にハサミを向けるシーンが怖すぎるという声も多かったようです。

これを面白おかしくゲームする野田さんのみならず、大笑いする審査員の姿にも反発する声が上がりました。

「野辛く暗い気分になった」

「ゲームとはいえ、ストッキング履いている女性にハサミ向けるのは怖いし、それが面白いっておかしい。審査員には怒って欲しかった」

と言った意見が散見されています。

前年の漫才日本一を決めるM-1グランプリでは、ぺこぱの相手を否定しない「優しいツッコミ」が話題となりました。

人を和ませる「優しいツッコミ」が、いじめ社会のクッションになると大いに受けたのですが、今回のR-1はその真逆を行くようなものでした。

お笑いの本筋は、すべての人に楽しんでもらうことであるはずです。

女性が恐怖を感じるという声が上がったこのネタ、あなたはどう思いますか?