マサイ族の族長とあっという間に仲良くなったり、さらには動物とコミュニケーションできたりもするようです。
最近は世界情勢もあり、海外でのロケを行う番組はほとんど見かけなくなってしまいました。
そんな海外ロケといえば、千原兄弟の兄、千原せいじさんを思い浮かべる人も多いと思います。
すぐに国籍や言葉の壁を簡単に乗り越え、初対面でも相手の心を開かせ、空気は敢えて読まない芸人、
千原せいじさんは、1970年に京都府福知山市で生まれました。
地元の商業高校を卒業した後、吉本興業のお笑い芸人養成所「NSC」に8期生として入学。
そして、当時引きこもりだった4歳年下の弟「千原ジュニア」さんを誘い、お笑いコンビ「千原兄弟」を結成。
1989年から活動を開始します。
がさつ力
せいじさんは、『がさつ力』という本を出版しています。
これはコミュニケーションについて書かれた本で、彼の原点が分かるかもしれない本です。
せいじさんは普段周りから、「口が悪くて図々しい」「信じられないほど慣れ慣れしい」などと言われています。
しかし彼曰く、「ガサツさ」こそがストレスのない毎日を送る源だと言い切っています。
自身の「ガサツさ」は半分生まれつきで、残り半分は意識的にやっているもの。
さらに、「ガサツ」とは、合理性だとも言っています。
せいじさんは、他人とコミュニケーションを取るために空気を読むことも、気を遣うこともしないようにしています。
「ズカズカ踏み込んでいった方が相手も本音で話すし、深いところまでわかり合えるでしょう。仲良くなるために時間をかけている暇はない。」とのこと。
そして、コミュニケーションはプロレスだとも表現しています。
テレビの海外ロケで、現地の人たちとすぐに仲良くできるのは、この「がさつ力」にあるのでしょう。
コミュ力お化け
番組の企画で、毎月アフリカの54カ国を回っていたせいじさん。
ケニアにあるマサイ族の村へ取材に行った時のこと。
族長の奥様や子ども、孫の数に驚きを隠せないせいじさん。
素直に「アナタ嫁さん何人おるねん!?めっちゃ頑張ったな!」と笑ったら、それだけで意気投合できていました。
絶対的なリーダーである族長と対等に話したことから、翌日には若者からも一目置かれることになります。
そして、せいじさんが歩く後ろを若いマサイ族がついてきて、世話を焼いてくれるようになりました。
まさに、せいじさんがコミュニケーションについて語っていた通りになります。
もし、言葉が通じない事実や、常識や文化が違うといった勝手な強い先入観を持って臆病になっていたら、
マサイ族と意気投合することはなかったことでしょう。
そして相手に変に気を使わず、その場で思ったことを素直に伝えたからこそ、気に入ってもらえたのでしょう。
また、相手への気遣いは、文化への敬意だけで十分。
相手が不快に感じることはしない、ということだけ心がければ良いということに気付かされた内容でした。
他にも、ベトナムを訪れた時には、つかまえたバイクタクシーの運転手指定した場所の道をよく知らず、モゴモゴしていました。
すると、さっさと運転手を押しのけて自分で運転してしまうせいじさん。
悪くとられると、現地の警察に連れていかれかねません。
しかし、常に自分の思い通りに行動するせいじさん。
基本的に現地語はしゃべらず日本語しかしゃべらないのですが、
何だか知らないうちに現地人に自分の言うことをわからせてしまうという、
ある種強引な「理解させる能力」を見せつけた場面でした。
動物ともコミュニケーション?
アフリカを車で移動していた時、ラクダの群れが道を塞ぎ、車が立ち往生した時の逸話です。
ラクダは車を怖がらないので、現地のドライバーも諦めていましたが、せいじさんがおもむろに車を降り、
ラクダに向かって「ちょっとどいてくれや!」と一喝。
するとラクダの群れが移動を始め、「あいつはラクダ使いか?」と現地の人を驚かせたのです。
なんと、せいじさんは動物ともコミュニケーションをとることができるようです。
似たようなエピソードとして、海外のゴリラを研究している施設に行ったときの話です。
ゴリラは警戒心が強く、人がいる所には出てこないと言われますが、せいじさんが
「おーい!出てこーい!」などと喚いてゴリラを出てこさせようとしました。
すると、奥からシルバーバックのボスゴリラが出てきて興奮し、蹲踞をしだしたのです。
蹲踞とは、膝を折り立てて腰を落とした、立膝をついた座法のことで、
相撲や剣道などで行われる所作なのですが、この行動は研究者によると、歓迎を意味しているとのこと。
その後さらに、奥の茂みの中からは赤ちゃんを抱いたメスのゴリラが出てきて、その赤ちゃんを見せに来たのことです。
昼間に人がいる所へ、メスのゴリラが赤ちゃんを抱いて出てくるなど普通は有り得ないことなので、
研究者達は「君を研究したい!」とせいじさんに驚愕したそうです。
コミュ力の源
コミュニケーションは、「バーバルコミュニケーション」と「ノンバーバルコミュニケーション」に分類できます。
「バーバルコミュニケーション」は、言語を用いるコミュニケーション。
「ノンバーバルコミュニケーション」は、言葉を必要としないコミュニケーション。
相手の様子や行動、しぐさ等からの相手の情報を読み取るコミュニケーションです。
実は、せいじさんはIQがとても高いと言われます。
勉強が大嫌いだったせいじさんでしたが、そのIQの高さから高校時代に、エリートのクラスに学校側から入れられたほど。
しかし、勉強は嫌いで一切したくないので、結局は普通クラスとなったようです。
そう考えると、凡人の私たちが千原せいじさんについてなど、そう簡単に理解できるはずがありませんよね。
また、そんなせいじさんだからこそ、感じ取れる何かがあるのかもしれません。
凡人である一般人には計り知れない感覚が、千原せいじさんの凄さなのかもしれませんよね。
まとめ
いかがでしたか?
外国人のみならず、動物ともコミュニケーションができ、相手もそれを理解してくれる凄さ。
彼の著書にある生き方もそうですが、IQの高さも関係するのでしょう。
凄いということは分かりましたが、完全には理解できた気がしません。
むしろ、理解を超えた世界で生きていると言っても、過言ではないのかもしれません。